AO入試はアホでもOKって本当?AO入試生の学力は一般入試と比べて高いのか?AO/総合型選抜対策

AO入試はアホでもOKって本当?AO入試生の学力は一般入試と比べて高いのか?AO/総合型選抜対策

AO入試はアホでも入れるって本当??

こんにちは!

総合たぬきです。

「AO入試はアホでも入れる」

そんなフレーズを聞いたことがある人もいるかもしれません。

AO入試は、いわゆるペーパーテストをかさない入試形態であるため、十分な学力があるかどうかを図ることができないまま合否が決定します。

そのため、巷では、AO入試は学力の必要のない

「アホ(A)でも(O)K入試」などと揶揄される場合もあります。

そのためAO入試で大学に入ったら周りからバカにされるんじゃないか?

と心配に思っている学生さんも多いようです。

今回の記事では、AO入試入学者と一般受験入学者の入学後の成績を比較することで、AO入試と一般受験の入学者に学力差があるのかについて答えていきます。

今回の記事は以下の研究を基に執筆しています。
2014年に書かれた論文であること、執筆に際して筆者による解釈が含まれることをご承知ください。

中室牧子「「AO入試」の再評価 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)を事例に」KEIO SFC JOURNAL – Vol.14 No.1 2014 (https://gakkai.sfc.keio.ac.jp/journal_pdf/SFCJ14-1-09.pdf)

AO入試合格者は、一般入試合格者よりも学力が低いのか?

Q:「AO入試合格者は、一般入試合格者よりも学力が低いのか?」

 

A:「大学ごとにまちまちであり、一概には言えない。
しかし、大学によってはポジティブな影響を示す場合もある。」

 

研究では、大学ごとに、AO入試と一般入試それぞれの入試形態における入学後の学力は異なると示されています。

つまり、AO入試合格者が優秀な場合もあるし、そうではない場合もあるということです。

では、大学別の結果を見てみましょう。

慶應SFCではAO入試合格者の方がGPAが0.05 ~ 0.28高い。

GPAとは、大学での学校の成績です。

高校でいう、評定平均みたいなものです。

2006年の慶應SFCの学生を対象にした調査によると、

慶應SFCでは(中略)AO 入試入学者が 0.05 ~ 0.28 ポイント、他の入試区分(一般入試、内部推薦)入学者のそれを上回っていることが示されている

また、AO入試入学者は、成績だけではなく各種塾内顕彰受賞者の割合が高いことや、奨学金獲得者の割合が高いことなども示されているようです。

中室牧子「「AO入試」の再評価 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)を事例に」KEIO SFC JOURNAL – Vol.14 No.1 2014 p.182

つまり、SFCでは、AO入試合格者の成績は他の入試形態の合格者よりも高く、大学での賞などに受賞する割合も高い、ということです。

他にも、

早稲田大学では、AO入試による入学者の入学後の成績は「一般入試による入学者に比べ概ね良好である」ことがわかっているほか、複数の医療系大学でも AO入試入学者の成績が一般入試入学者よりも高いことが示されているようです。

これらの結果から、SFCや早稲田の学部、医療系大学などではAO入試合格者はむしろ、一般受験の合格者よりも学業に向けて熱心だ、と言えるかもしれません。

AO入試合格者のネガティブな結果を示す研究も

上記のような大学では、AO入試合格者の入学後パフォーマンスがポジティブな影響を示している一方で、いくつかの国立大学では全く逆の効果をもたらしているようです。

筑波大学、九州大学、一橋大学、鳥取大学など複数の国立大学は近年、AO入試入学者の成績が一般入試入学者よりも低いことを理由に AO入試の廃止の方針を決定している


中室牧子「「AO入試」の再評価 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)を事例に」KEIO SFC JOURNAL – Vol.14 No.1 2014 p183

以上のように、いくつかの国立大学では、AO入試による入学者のパフォーマンスが低く、廃止が検討されていることが示されています。

これは、慶應SFCや早稲田大学の入学者とは逆の結果が示される結果となりました。

また、成績以外でも、AO入試合格者と一般入試の合格者では、授業に関しての意識なども異なるようです。

AO入試入学者は、興味のない授業でも出席しているが、登校日数は短く、社会や政治動向に関心が低い学生が多いという結果となり、国立については職業に関する将来展望がはっきりしている学生が多いという結果となった。このことから、大島(2002)は、日本全体で見たときに AO入試が優秀な学生を獲得できているとはいいがたい、と結論づけている。

中室牧子「「AO入試」の再評価 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)を事例に」KEIO SFC JOURNAL – Vol.14 No.1 2014 p183

優秀な学生とはどのような学生なのか?

ここまで、AO入試合格者と、一般入試合格者の成績(GPA)を比較することで、AO入試合格者と、一般入試合格者の学力に差があるのかについて紹介してきました。

ここまででわかるのは、AO入試はアホでも入れるのか、という問題は、AO入試合格者が相対的に学力では一般入試合格者よりも勝る場合もあるし、劣る場合もある、ことです。

しかし、研究論文自体も古く、2020年度の教育改革によって世の中の流れも大きく変わっています。その意味では、今の時代に同じ調査を行えば全く違う結果が出るとも言えます。

最後に検討しなければならないのは「優秀な学生とは誰なのか?」という問いです。

ここまでは、GPAという基準で比較を行ってきましたが、そもそも

「GPAが高い=優秀な学生」

というわけではありません。

GPAの他にも、人を評価するにはリーダーシップといった人間性、プロジェクトを推敲するための忍耐力や継続力などの非認知能力など、さまざまな要素が考えられます。

AO入試とは元々「学力以外の要素もきちんと評価しよう」という趣旨の入試です。そうなった時に、他の指標でも図っていく必要があるでしょう。

筆者の見解としては

「優秀な学生=社会に価値を出せる人間」

であると考えています。

その意味では、どんなに大学の成績が良くても社会に貢献できなければ優秀だとは言えないかもしれません。

例えばスティーブ・ジョブズなんて大学を中退しているわけです。

そうなった時にAO入試/一般入試論争は、「学力成績」という一元的な物差しで比較できるようなものでもないでしょう。

大学としてどのような学生を評価するのか、という視点も異なります。

私は、真の意味では一般入試であれ、AO入試であれ、どちらが優秀かという議論は本質的には意味がないと思います。

真の意味で、学びの意義を見つけ、社会に貢献する人材が育ち、幸せな人間が増えるような人材が増えていけば良いなあと感じるところです。

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