一般入試には「科目」があります。国語とか、数学とか、日本史とかのことですね。一般入試は自分が受ける大学の科目で、高い点数を叩き出せば合格することができます。なので一般入試の場合は科目を勉強すれば良いですが、AO入試には科目がありません。
そこでAOにおける「科目」が何かを考えてみました。僕の考えではそれは、志望理由の「テーマ」であると思っています。その理由は以下の通りです。ちょっと説明が長くなりますが、読んでみてね。
大学というのは「専門分化」と言って、入る学部によって学べる内容が大きく変化する環境です。高校での一般的な普通科では色々なことを満遍なく学ぶために、大学の専門文化という環境を感覚的に理解するのは難しいと思いますが、事実、大学は入る学部によって学ぶ内容が大きく変化します。それは同一の学部名であったとしても、言えることです。大学ごとにカリキュラムなどが違うことから、多少は人材育成の方向性に変化が生まれることは間違いありません。
そうですね、理解しやすい事例でいうと「部活」に近い環境です。入る部活によって、成長の仕方やできるようになっていくことも大きく違います。
ここまでの話を踏まえて結論を述べると、その専門的に分かれていく環境を選ぶには、本質的には学びを選ぶ判断軸が必要です。もちろん、この大学に入りたいとか、この学部名かっこいいみたいな判断軸はあるかと思いますが、専門分化していく学びの内容を選ぶには「自分が学んだ方が良いことがわかる」という境地に達して初めて、選べるようになるものだと思います。
そして「自分が学んだ方が良いことがわかる」ようになるには、学びを深める主体が必要です。それが各々のテーマ(主題)となるという関係性にあります。
自分のテーマを深めれば深めるほど、自分に足りないこともよく理解できるようになるはずです。
何もわからないときは、何をして良いかもわかりませんが、何かを理解してくると、何ができないのかがわかるようになりますし、何かを極めようと思って前へ進めば、自分に足りないことも見えてくるようになります。
だからこそAOの場合も、勉強というよりは「自分の道を歩む」に近いかもしれませんが、とにかく自分のテーマを深めていくことで、学びを判断する判断軸が鮮明に磨かれていくのだと思います。
その判断軸が鮮明なものほど、自分に必要な環境を選択することが可能です。それは大学とのマッチング率を高めることを意味しているのだと思っています。