小論文のポイント解説

(小論文のポイント解説)資料文読解がうまくいかない人にお勧めする「読解のポイント」とは

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一般入試の受験科目に小論文がある方や、AO入試の2次試験で小論文が課せられている人の中で「小論文の資料文がうまく読解できない…」と悩んでいる人はいないだろうか。

読むのが遅く、資料文読解に時間がかかりすぎてしまったり、

どんなに読んでも内容が読解できないという人もいると思う。

そこで今回の記事では、小論文の資料文を効果的に読解する方法を紹介する。

避けなければいけない最悪の状況

小論文の試験において避けなければいけない最悪の状態とは、

問題を解き終われないという状態である。

これは小論文だけではなく、様々な科目に言えることではあるが、問題数が少なく、一問ごとの配点が高い小論文においては特に「解ききれなかった…」という状態に陥ってしまうと、点数がもらえる可能性が著しく下がってしまうのは感覚的にも分かると思う。

だからこそ解き終われるように、試験中の時間をうまくコントロールすることが大切だが、そんな小論文の試験中において無駄に時間を消費してしまう状態が「資料文の意味がわかんなくて、読解を永遠にリピートしてしまう」という状態だ。

理想は早めに資料文の内容を掴み、文章構成を考える時間を確保したいところだ。

そこで次の章では、資料文を読解できる確率を高める「資料文の読み方のポイント」を紹介する。

うまく読解できなかった読み方を「繰り返さない」

結論、資料文を読解できる確率を高める「資料文の読み方のポイント」は、うまく読解できなかった読み方を「繰り返さない」というポイントに集約される。

ほとんどの人は、資料文を最初から最後まで順に追って内容を理解しようとすると思うが、その読み方をして、うまく読解できなかったのであれば、2回、3回と同じような読み方をしても読解できる可能性は低い。

さらに2回目以降の再読解は焦りやすくもなってしまうし、本当は文章を全部読んでいる時間なんて何度もないのに、わからないから繰り返すことしかできなくなってしまったりする。

そこで、「うまく読解できなかった読み方を繰り返さず、ちょっと読み方を変えて読解をしてみること」を心がけよう。

読解に失敗をしたのなら、その失敗を繰り返す必要はない。読解できた!という成功をつかむために、失敗を活かした読解をすることが大切だ。

そこで次の章では、

その「資料文の読み方のポイント」を具体的にアドバイスする。

「資料文の読み方のポイント」を具体的にアドバイス

初めて資料文を読解する時は…

初めて資料文を読解する時の読み方は基本通り、頭から最後までバーっと読んでいけば良い。それで全体像を理解しながら、大切だと思ったところに線を引いたり、思ったことを軽くメモしたりしながら読み進めよう。

資料文の意味がつかめて、小論文の構成が立てられそうだと思ったのであれば、もう資料文読解は基本的に必要はない。構成を立てながら、必要に応じてチョコチョコ資料文の内容に目を通せば、それで問題ないだろう。

しかし最初から最後まで順に追って内容を理解しようとしても、よくわからなかったり、内容をつかめなかった場合は「2週目の再読解」が必要になる。

2週目の再読解の読み方

2週目は、1週目の読解で「線を引いたところだけ」を読んでみよう。自分が感覚的に大切だと判断した場所だけを読んでみることで、内容を理解できるかもしれない。全部を読み直すよりは読む部分が減るので、時間も短縮できる。

3週目の再読解の読み方

2週目の再読解で紹介した、自分が線を引いたところだけを重点的に読むという方法で読解がうまくいくことは多い。しかしそれでも資料文の内容がつかめず、かつ、その内容がわからないと小論文が書けない状態なのであれば、3週目の再読解として、資料文を「抽象部」と「具体部」に分けて「抽象部」から読解してみるという方法をお勧めする。

抽象部とは、具体部とは

抽象部とは、資料文における「筆者の意見」や「主張」がされている部分を意味する。また具体部とは、資料文における「主張を説明するための具体例」が書かれている部分を指す。このように資料文とは、主張が表現されている部分と、そのメッセージのわかりやすさを担保するための「具体例」が書かれている部分に分けられるケースが多い。大切なことは、抽象部に書かれているケースが多いので、抽象部を重点的に読んでみることをお勧めする。

抽象部の見分け方

抽象部の見分け方は、「文頭と語尾の表現」に着目することで発見しやすくなる。

「なんかこの段落、表現つえーな。」と思う段落は、抽象部であることが多い。

具体的には「要は私が言いたいことは~」「一番大切なのは~」「要するに」「つまり」「~が大切だ」「~しなければならない」「~する必要があるのではないか」「~だと私は思う」のような表現が文頭や文の語尾にあるときは、資料文における重要な主張がされている「抽象部」である確率が高い。

4週目以降の再読解の方法

それでも読解がうまくいかない場合は「超短文読解」をおすすめする。3週目において発見した資料文の抽象部において、さらにその段落において、自分が最も大切なことが書いてありそうだと思う文を決めて、その文だけをとにかく読み解こうとする読み方をしてみる。

読解がうまくいかない人に共通することとして「ちゃんと意味がわかるまで文を読んでいない」ということがよくある。それとは対極的に読解がうまい人は「自分なりに文章を言い換えられるくらい、文章の意味を汲み取れている」ことがある。

だからこそ1文でいいので、「要はこういうことがいいたいんでしょ!」という風に、自分なりに文章を言い換えられるくらいまで読解してみてほしい。その文章の意味がわかることで、紐づる式に他の部分も読解できるケースがある。

4週目以降の読解で大切なのは「何のために読解をしているのか」という目的をより意識しながら読解することだと思う。読み取らないといけないことを最も読み取れそうな読み方を選択しながら読み進めてほしい。

超短文読解を具体例でわかりやすく

超短文読解を具体例を用いながら、実際に僕がやってみようと思う。読解の参考になったら幸いだ。ピーター・ティール著 瀧本哲史序文 関美和訳の「ZERO to ONE 君はゼロから何を生み出せるか」を参考にして行ってみようと思う。

クリエイティブな独占環境では、社会に役立つ新製品が開発され、クリエイターに持続的な利益がもたらされる。

(ピーター・ティール著 with ブレイクマスターズ 瀧本哲史序文 関美和訳の「ZERO to ONE 君はゼロから何を生み出せるか」)より抜粋

この一文を読解してみる。例として、この文における「クリエイティブな独占環境」とは何かを考えてみる。「クリエイティブは『創造的な』みたいな意味っぽいな、独占環境って、『他に敵がいない』みたいなことかな」という風に、資料文にある言葉を自分なりに解釈して意味を考えていく。

それを一文のすべての単語においてやってみると、次のように自分なりに文章を言い換えられるようになる。

「創造的な仕事してて他に敵がいないときっていうのは、社会のみんなに役立つ新しい製品が作れて、それを作る人たちはずっと利益を上げられるような状態になる」

みたいな感じに言い換えられるようになる。大切なのは、自分なりに文章を言い換えることだ。文章の意味がわからなければ、文章を自分なりに言い換えることはできない。つまり文章を言い換える過程において、その一文に関しては「意味を汲み取る」つまり「読解」することができるようになる。

まとめ

資料文読解のポイントを紹介した。うまく読み取れなかった読み方を「繰り返さない」ということを意識することで読解の確率を上げるというのが、この記事の主張となっている。もちろん時には一度した読み方で読んでも構わないが、何より大切なのは「何のために読解をしているのか」という目的を意識しながら読解することだと思う。その目的達成に直結していくように、自分なりに資料文読解の方法を工夫できるようになってほしい。

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